覚悟

−お前がパニクッたらバディが死ぬんだ、パニクるくらいなら死ね!−
                  by 海猿の教官



映画が公開されてご存知の方もあるかと思いますが、「海猿」原作内で潜水士訓練を受ける訓練生への教官の台詞です。(端々はちょっと自信がありませんが)
少々説明が必要と思われますが、ダイビングの基本は二人一組で行い、この組の事をバディと呼びます。
もし、水中で何かあった場合(機材の故障やエア切れ等)は助け合うことを前提としています。
ダイビングの最中で最も恐いのが水中でのパニックで、これは助けようとする側も危険に巻き込みます。
パニックまでとは行きませんが私も恐い経験があります。
それは講習中の海洋実習のときでした。
水面で一度集合し、バディごとに順番に潜水を開始、水底(水深5mほど)で集合します。
先に潜水していた私は他のバディが潜ってくるのを待っていたのですが、だんだんと息苦しくなってきました。
残圧計を確認しますが背負っているタンクには充分に空気が入っています。
レギュレータ(口にくわえているやつ)からはちゃんと空気が出てきます。なのにどうしても息苦しい。
その内に妙な不安に取り付かれました、「私のタンクに空気が入っているが、空気を詰めた際にたまたま酸素が薄かったんじゃないか?」
冷静に考えればそんなことが有り得る訳がありませんw
結局、インストラクータさんに浮上サインを出して水面に戻りました。
そして不思議なことにインストラクーターさんから機材,タンクの空気ともに問題ない事を確認してもらうとその後は何の問題も無く潜ることができました。
後から思うと、あれはパニックまでは行かないが2歩手前ぐらいまでは行っていたのでしょう。
正直ダイビングは危険な遊びです、この台詞に妙に納得できたひろパパでした。