葛藤 あるいは葉巻保管(その0)
葉巻に関して逡巡している事柄があるので、自分の中の意見を纏める為にも文書にしてみる。
さて、ヒュミドールである。
ヒュミドールが何かわからない方には葉巻の保管箱と思っていただければ問題ない。
煙草はその保存時に湿度管理が必要になるが、葉巻はその傾向が顕著できちんと保管されたものとそうでないもの差は私のような素人でも明確に判る・・・・らしい*1。
そこで登場するのが葉巻の保管箱、ヒュミドール*2と言う訳だ。
しかし、湿度*3を一定に保つのが目的なので極端な外部気温の変化が無いことを前提とすれば密閉容器であれば何であれ問題はないような気がする。
もちろん、これらの容器の開け閉めに伴い増減する空気中の水分量を適切な範囲で補給/除去することが必要にはなる。
事実、陶器やガラスを利用したCigar Jarと呼ばれるものが市販されているし、タッパウェアやジップロックを利用した葉巻保管はそれなりの実績もあるようだ。
振り返って自分を見てみれば桐箱と葉巻のBOX(チャーチルサイズ×25)に加湿器と湿度計を入れて葉巻を保存しており、正式なヒュミドールは所持していない。また、これらの中でまる一年が経過した葉巻には何ら問題は無く、返って熟成が進み美味しくなった感さえある・・・・*4
ここまでを纏めると、「今現在、特段にヒュミドールは必要ない」との結論になる。
では未来においてはどうか?
これではまるで予算確保の為に必要でもない公共事業をさも必要かと思わせるかのように作成される事業計画書のようだが、いたってまじめに考えてみたい。
保管が必要な理由はなんだろう?
まずひとつは在庫の発生。在庫品は出荷(喫煙)まで大事に保存しておく必要があるのでおのずと保管が重要になる。では在庫を抱える理由はなんだろうか? これは仕入れと販売の関係で考えるとイメージしやすい。品揃え(喫煙時の選択のバリエーション),入出荷サイクル(葉巻の購入頻度と消費頻度,入手難),仕入れ単価(スケールメリット,セール品)が考えられる。
ふたつめは熟成を行う場合。意識して一年以上の熟成を行う場合、間違いなく長期保管が必要になる。熟成の形態には二つのケースが考えられるが、ここでは省略する。
ようやく辿り着いた感はあるが、自分が今後どの程度の本数の葉巻をどれだけの長さの期間に渡っての保管を視野に入れるかが問われている事に気がついた。*5
現在の所有本数は65本。現状のキャパシティーから追加で保存できる本数はサイズもよるが10本程度。
消費本数/月は平均すると5本〜10本。
現状のままでも向こう半年から一年の保存を行なう事に成る。
ここで、ヒュミドールを購入しなかった未来を想像してみよう。
ますます予算確保の為に必要でもない公共事業をさも必要かと思わせるかのように作成される事業計画書のようだが、いたってまじめに考えてみたい。
BOX等の購入には制限が多く、本数的には早くて3ヶ月〜半年後、スペース的にはコロナサイズ以上の通常BOX*6は不可能に近いので、普段どおりに葉巻を消費するとした場合、基本的に現状の在庫とバラ売りを買い求めた物を順々に煙へと変えて行くことになる。
このケースで考えられるデメリットは以下の通り。
1.リピート銘柄の単価が上昇・・まあバラ売りだから当然スケールメリットは無い
2.熟成を前提とした購入が不可能・・エミネンシアやキンテロ、クマネサ等のリーズナブルな物ね
3.海外旅行等の免税チャンスを生かせない・・これは大きいよね、一人あたり50本だもん
さて、これを許容するのか?