ゴロ寝読書

久々に本を読んだのでその感想を

ゲノムの箱舟
日本人の活躍?する、国際冒険小説。
「非常に優秀だが、極々常識的な研究者に過ぎない主人公の運命は?」 というお話。
一部にやや強引と感じられる場所も有るがそれは人によって感じ方が違う箇所だと思うのであまり言及はしません。
内容に一部触れる事になりますが、この小説に出てくる(一般的には悪役側に位置づけられる)「組織」の目的は2050年には100億を超えると言われている人口問題の解決をめざしています。
そして、この小説の本質は「人口問題の解決に積極的に取り組もうと決意した組織の判断」について読者に問題提起を、いや日頃の日本では考える事の少ない事実に、目を塞ぐのではなく直視することを要求していることです。
正直な話、方法論はともかくとして動機には素直に賛同できました、私は。
方法論のほうですが、こちらはAIDS問題や昨年のSARSを考えると
言われてみれば当たり前の事だけど、ネガティブウォーの概念はなるほどなぁと感心させられます。