自立

拉致問題を話し合った日朝二国間協議が
なんの具体的な進展も無く、
協議を継続する事だけを合意して終わりました。

この公式報道が事実だとすると、
私のような三流マキャベリストに言わせれば、
まったく北朝鮮には上手くやられたとしか言い様が有りません。

 

この協議に対する日朝両国の目的を想像すると・・・・・・

日本
・中断している二国間協議の再開と拉致&核問題の早期解決

「…はぁ?」

余りにも大きな目標ですね。
この会談で北朝鮮側に拉致家族の即時帰国を呑ませるのが
目的ですか?
この協議で何を得たいのかがまったく判りません。

 

北朝鮮
拉致問題に関する日本との二国間協議の開催
・今後の協議の継続

一方の北朝鮮、非常に明確です。
彼らが今まで拒否しつづけてきた日本との二国間協議に
応じたのは拉致問題に関して日本との協議を再開する事によって
以下の目的を達するためと思います。
1.六ヶ国会議での議題としないようにする。
2.日本で成立した外国為替・外国貿易法(外為法)改正案の発動を牽制する。

もともと米中は拉致問題よりも核の問題を明らかに重要視していますから
核問題解決の障害と成り得る拉致問題に関してのこの北朝鮮の主張
拉致問題は二国間で協議中」
は受け入れられやすいと思われます。
そして法改正による日本の経済制裁も(表向きでは解決する意思が有るように見せて)
協議を継続していれば、日本からの発動は防ぐ事ができます。

外交の場ではみんなそれぞれが切り札としてジョーカーを持っているのですが
今まで日本だけが持っていませんでした。
それを今回の外国為替・外国貿易法(外為法)の改正によって入手したのですが、
今回の協議でひとまず手札から捨てる事になった訳です。

ここまで考えてふと思いました。
いくら外務省が腐っているとはいえ、こんな事ぐらいは判っているだろうと。
ひょっとしたら日本政府も核問題の解決が最優先で、拉致問題などは(その重要性から)
後回しでも良いと判断しているのでは?
国内世論対策(ようは選挙対策)の手前、露骨に拉致問題を無視するわけにもいかない。
ならば、六ヶ国会議で議題から外される(ここ重要)ように動いたのでは?
次の六ヶ国会議でどのような話がなされるか、非常に興味深いです。

 

さて、三流マキャベリストひろパパの意見ですが、
この考えは絶対では有りませんし、ましてや正しいわけでも有りません。
少なくとも我が家の子供たちには自分で考えて、
自分の意見を持つ人間に成長してもらいたいと思います。